理屈なんか要らねェ!! 『シューテム・アップ』


  『シューテムアップ』

 短い時間ながらインパクトのあるTVスポットを見て以来、
見たい見たいと思いながらなかなか都合が付かなかったのを
やっと見てきました。

 

ワクワクする馬鹿さ加減だ

  ゴールデングローブ助演男優賞英国アカデミー賞助演男優賞を受賞、
米アカデミー助演男優賞にもノミネートされたトップスターで『エリザベス
 ゴールデンエイジ』なんかに出ている人なのに、『トゥモロー・ワールド
とか『シン・シティ』等のバカ映画での方が演技に気合が入っている
ように見える
クライヴ・オーウェン大先生の最新主演作でありますが、
いやこれまた気合が入り過ぎだ^^;;

 とにかく撃って撃って撃ちまくっている訳ですが、50人対1人の銃撃戦、
セックスしながら(しかもモニカ・ベルッチと)銃撃戦、公衆トイレの便器
に落とした銃を分掃除解してハンドドライヤーで乾かして敵を撃つ、『ガン
ダム』等巨大ロボットアニメの如く空中を自由落下しながらの銃撃戦を生身
の人間で、と次から次へと有り得ないシチュエーションの連発。その一方で
アメリ銃社会を支える側と規制しようとする側のせめぎ合いを見せる処が
英吉利人監督さんらしいバランスのとり方なんでしょうか。どちらの陣営も
結局ロクデナシ野郎で主人公のオーウェン先生がどちらにも与しないという
のもお約束ながら『子連れ狼』チックで心地よかったです。


 一応この作品は「銃撃戦」を売りにしていて、勿論、充分に見応えはあった
のたですが、ある意味それ以上にインパクトがあったのが「ニンジン」。オー
ウェン先生は「目に良い」と自家栽培した生ニンジンを常に携帯しているの
ですが、物語内のここぞばかりの所では銃を使わずにこの生ニンジンで敵を
倒します。これは凄かった^^;; 後期必殺シリーズでもあんなことはして
ない^^;; 

 この監督さん、この企画を売り込むために半年間で17,000枚の絵を
描いてアクションシーンのアニメーションを作り、製作会社やプロデューサ
ーにプレゼンしまくったんだそうです。とにかくああいうガンアクションが
やりたかったんだな^^;; DVDの特典映像に入らないかなそれ。


 銃に詳しい方が見ると色々と「そんなことぁ有り得ねぇ」と思われる部分
があるんぢゃないか、と、銃に詳しくない僕が見ても思ってしまう無茶苦茶さ
でしたが、ハジけるならここまで行かんとっ、感心することしきりでありました。