仲里依紗 最強伝説更新

 ずるいだろ、この映画はっ

 

 時をかける少女 2010

 細田アニメ版『時かけ』といい、『純喫茶磯辺』といい、その出演作を
見る度に負け続けてきた我が軍であるが(誰だよ)、今作でまたまた敗北
を喫したのであった。
 とにかくもう、そのガニ股ポーズから全力疾走姿から不機嫌な(表情の時の)
唇から勝ち誇った(表情の時の)輝く眼から70年代ファッションから風呂上りに
マッサージ器で肩揉まれてるキャミソール姿からJK制服姿から半狂乱ぶり
から8mm映画を見て零す大粒の涙から、もうもうやられっぱなしなのである。
主演の女のコの魅力^^;;;をここまでここぞとばかり盛った作品は最近見て
いなかった。
 なので、アイドル映画としてはまず間違いなく完璧、なのである。

 が。
 ストーリーだけをちょっと引いた眼で見ると、結構 難儀なのである^^;;;
 まずは、昔の・・・・というか原作の『時かけ』が在っての、続編的な、アンサー
ソング的な内容が多分に盛り込まれている話であり、この作品で初めて『時かけ
を見る人には若干、得体の知れない複雑さを与えてしまうかもしれない。
 さらに『時かけ』の名物?とでも言うべき、小規模のタイムスリップの連続が
今回の物語には無い。今までの実写映像化作品には少なからず、自分の意思と
関係なく勝手にタイムリーブしてしまうことと思春期の女のコの複雑な想いが
シンクロするような展開があり、細田アニメ版ではタイムリーブを繰り返すことで
主人公本人の意図とは違う現象が発生するという変化球だった。でも今回は
そういう「複雑さ」はない。
 ストーリーそのものは、『スタートレックTOS』の「危険な過去への旅」なんだもの
^^;;;

 お母さんが(未来で)病床でうんうんいってるかもしれないのに70年代の
ボロアパートのこたつで男といちゃついてるとか、そもそも27世紀のケン・ソゴル
が今回の件を「過去のデータ」として全く認識していなかったようだとか・・・・・
歴史は変えられないから事件が起こるのは放置しておくとして、その対応が
後手後手というのは未来人としてはどーなんだろー(まぁ、でもそうしないと
起承転結が盛り上がらないんだけど)とか。

 が。
 そーいったことが見ていて頭をよぎりつつも、画面の仲里依紗を見ていると
どーでもよくなってしまうのである。

 まぁパンフレットの大林宣彦監督の寄稿にあったように原田知世版の芳山和子
が歳をとったらああいう風になってるかもしれない、という所を演じた安田成美
は凄いと思うし、仲里依紗の相手役は『3年B組金八先生』第6シリーズの「チュウ」
だったし、そのチュウが使っている8mmカメラが多分ZC−1000だったし、色々と
自分のツボに入ってくる要素は沢山在るので好きな作品なのである。だがそれにも
まして、仲里依紗 最強伝説更新なのである。

 次戦は5月。なのだが、
 

 あかん、違う意味で次も絶対に負けるorz