『白いリボン』 の怖さ

 白いリボン

 怖い。
 とにかく怖い。
 何が怖いのか、具体的に言うのが
非常に難しいのだけれど、ともかくに
怖い。
 人が・・・・今作の場合は「子供が」
なのかも知れないが・・・・「悪」に染まる
ということ、「犯罪」を犯すということ、それは
決して、即物的な理由だけではなく〜それが
引き金になるにしろ〜時代や、環境や、教育
や、タイミングや、ちょっとしたきっかけなど
その当人に関わる全ての要素が複雑に絡み
合った時に起こるべくして起こるのだという、
ある意味 当然のことを粛々と描いていく今作は、
安易に考えれば事件とも言えない事件・・・・でも
ないか、一応みんな刑事事件になるし、しかも一人
失明してるし・・・・があり、解決もされないという
なんとも「不完全なミステリ」なのだが、個々の
事件の犯人が誰かなどどうでもよくなってしまう
ぐらいに事件が起こる村という舞台そのものが
不気味な闇にズッポリと埋まっている様が炙り
出されてくる展開なのである。
 監督のコメントによると、よく見ていると犯人は
分るようにしてあるとのことだが、う〜むむ、こりゃ
ソフトでもう一回見ないと駄目だな。
 この監督さん、全然チェックしてなかったのだけれど、
俄然興味が出てきた。とりあえず『ファニーゲームUSA』
から見るか・・・・ナオミ・ワッツ出てるから^^;;