20年ぶりぐらいに『神戸六甲まぼろしの美女』を見た
http://jp.youtube.com/watch?v=TIRFs4olgEc
何年か前の故・天知茂主演の「××の美女」シリーズのDVD発売の
際、「これは何処まで続くのだろう」とほのかな期待をしていたのですが、
やっぱりというか当然というか、天知茂主演作が終了したところでDVD
発売も一旦終わってしまったのでした。
正直な処、明智小五郎役が北大路欣哉に変わって以降のシリーズは
未映像化の長編原作が尽きてしまったことやオドロオドロしさが激減した
ことでパワーを失ってしまったと思います。・・・・まあそれでも明智小五郎
という探偵を昭和末に生きる現代人として描こうとした姿勢や天知時代より
もよりロマンチック^^::に描かれる「美女」との関係など面白がれる所は
色々とあるんですが。
そして、北大路版第5作目にあたる本作、なんと原作は『押絵と旅する男』!
短編だし、犯罪が起こらない処か完全にファンタジーであるこの小説をどう
やって「××の美女」にするのか、放送前の期待はピークに達していました。
同シリーズは以前にも明智が出てこない作品や短編、今風に分類するなら
スプラッター小説みたいなものまで、一応は「原作」として映像化し、ほとんど
オリジナルの物語を展開して明智に事件を解決させていました。なので、今
回もどんなとんでもアレンジを施してくれるのかと、ある意味間違った期待で
もって番組を見始めたのですが・・・・・。
ある意味、原作とおり?
というか、オチがファンタジー
いやいや、凄かったですよこれは。
シリーズのお約束どおり、全身黒づくめに山高帽にサングラスにマスクの男が
公衆電話から脅迫してくるとか(返って目立つがな)、大体22時35分ぐらいに明智
の乗った車が崖から落ちるとか、死んだと思われた明智が劇中被害者の変装を
して犯人の前に現れ、メイクをメリメリメリ・・・・をちゃんとやってくれるのですが、
ラスト10分になって物語は急激に超現実の世界に突入!
まさか、押絵の中の人が歳をとるという部分を
膨らませたストーリーだったとは。
このラスト10分でシリーズ中でも屈指の怪作になってしまいました。途中までは普通に
健全な?2時間サスペンスなのに・・・・。
最近になってDVDが出ていると知り、これは入手しなくては、と思ったのですが、
3分ほど悩んで、北大路版・西郷輝彦版計8作が入ったBOXを買うことにしました。
え? バラで一作だけ買えばいいぢゃないかって?
んーむむ、だってねぇ。ボックスのヴィジュアルがこれですよ。
購入後、とりあえず勢いで北大路版3作を見ましたが・・・・・。
う〜むむ、天知版見返そうかなぁorz