どうしたんだセガール



某映画館(ってシネパトス以外在り得ないぢゃねぇかっ)入り口
の素敵なデコレーション。

 

    沈黙の鉄拳

 本当にどうしたんだ、セガール。今回、普通に面白い
ぢゃねーか(セガール映画としては) なんか、『24』
のシーズン5をほ見た時に「げっ、なんだよ笑えないぢゃ
ねーか」と思ったのと似た感覚だ。
 今回、ここ十年ぐらいのいつものパターンと何が違うか
って、まず、

 ●出演者に白人がたくさん居る。
  アメリカ映画なんだから普通に考えれば当たり前の筈
 なんだけどセガール映画には普通の常識は通用しない。
 アフリカ系、ヒスパニックの多いこと多いこと。
  そういう意味では今回、チャイニーズマフィアvsロ
 シアンマフィアのド突き合いというのは随分とギャラが
 高い作りである。
 ●物に照明がちゃんと当たっている。
  これも普通の映画なら当然の話だが、近年のセガール
 映画では奇蹟である。画面の中に何が写っているのか、
 見てちゃんと判るんだもの。照明のスタッフをちゃんと
 雇っているっ、凄い!
 ●セガールがアクションをしているのが「見えた」
  相変わらず、細かいカット割り・早回し・コマ落とし
 などでごまかしている所は沢山あるのだが、前半で何回
 か、ちゃんと照明が当たって、セガールと相手が組み手
 をしているのがワンカット撮影で5〜10秒ぐらい続くの
 が「見えた」。これも、最近では奇蹟である。



 ストーリーは例によって、元特殊部隊のセガールがアン
ポンタンな理由で服役、無実の罪での6年のムショ暮らし
の間に妻子に去られてムシャクシャしていると、偶然に
チャイニーズ・マフィアが警官を射殺する現場に遭遇、
たまたま居合わせたロシアンマフィアのボスの息子を行き
がかり上助け、チャイニーズマフィアの車から麻薬絡みの
大金と訳アリ美女をゲット。金と女を狙うチャイニーズ
マフィアを出し抜こうとする「自称・中国最強の軍隊」
軍団のボスが暴走、セガールに息子を助けられたロシアン
マフィアのボスとセガールが義兄弟の契りを結ぶとチャイ
ニーズの舎弟と化している地元腐敗警察が因縁をつけて
きてロシアンマフィア邸で派手な撃ち合い→チャイニーズ
殲滅に殴りこみ、という、どーでもいい、いつもながらの
セガール映画である。

  しかし今回は洒落た台詞回しも在り、国境沿いの地方
都市と舞台をはっきりさせてもおり、本当にかなりちゃん
とした作りの映画になっていた・・・・それでもC級D級
なのだが・・・・。

 『沈黙の激突』が-300点、『沈黙のステルス』が-5点、
沈黙の報復』が-5.7点とすると今作は-4点ぐらいだ。
  
 まだまだヤレるのか、セガールっ、頑張れるのかセガ
ールっ、こんなんぢゃ、次も見たくなっちまうぢゃねー
かっ