TV第一シリーズファンは必見・・・・・・か? 劇場版『トリック』第三弾

 さすがに十年も経つとマンネリ化してきて〜だから今回の舞台は
万練(マンネリ)村なのか〜、おまけに併せて放送されたTV新作
スペシャル2があまりに横溝正史の「悪●の手●●」とカブッてい
たので〜まぁワザとやってるんだとは思うんですが〜「大丈夫か?」
と思っていたんですが。

 まさかの原点回帰


 そもそも『トリック』って最初のTVシリーズは、三流手品師が
自称霊能力者のインチキを暴くというベタな構造の隙間に、超能力
/オカルトは存在するか? いやしないのか? やっぱりひょっと
して存在するのか? という余韻を繊細に挟み込んでいたのが面白
くて、しかも最終回は主人公・山田自身が南の島のシャーマンの末
裔で云々・・・・という盛り上がりを見せたのに、世間一般的には
毎回登場するインチキ霊能力者の妙な出で立ちと主人公・山田と上
田と即興漫才的やりとり、物語と関係ない画面上のギャグが受けて
しまったんですな。それでTV第二シリーズはそっち方面に暴走。
あるエピソードを担当した脚本家さんがある件で怒っていたとか・・
・・まぁミステリの流れとして視聴者にヒントを与えるシーンで画面
上で延々とギャグをやってしまい(しかもヅラネタ)、台詞があま
りよく分からなかったという、映像ミステリ作品としてはある意味
致命的なコトやっちゃってたからなぁあの話は。TV第三シリーズ
はゴールデンタイムだったしもう完全に『水戸黄門』状態。劇場版
一作目はさすがにTVでは予算的に無理かもしんない「大スペクタ
クル」^^;;;で盛り上がり、劇場二作弾はさらにバラエティ化
が進んでお祭りとしては良かったんだけど、最初の頃とは全然違う
所に行ってしまった。
 それが今回、やや唐突気味ではあるのだけれど、オカルトに翻弄
されオカルトに取り憑かれオカルトに呑み込まれる人間の哀しさお
かしさと、山田自身の問題と、トリック暴きの隙間に垣間見える本
当に説明不可能なモノがガッチリと物語の軸になっていた。松平健
出演シーンの最後の部分はそういう意味では出色でした。 ただ、
ああいう展開に持っていくためには松平健はずーっと仲間由紀恵
東京に居る頃から罠を張ってないと成立しないと思うんだけど、う
〜むむ台本には在ったんだろか。そこは気になります。
 まーさすがにこれ以上新作は作られないだろうし、旧作のレンタルも
させなくちゃならないだろうからの原点回帰かも知れませんけど^^;;
だって、あそこに繋がるかぁっ

 まぁ夏帆のエピソードは、一応 今回のミステリ部分の根幹でもあるの
で、TV新作SP2で『悪魔の手鞠唄』をやったんならこっちでは『悪霊
島』やればよかったんぢゃねーかと思ったけど。まぁ尺の問題かなぁこれも。

 劇場版2でチラッと出てきた『リング』ネタも今回はどうどうと披露^^;;;
 やはり仲間由紀恵の裏代表作は『リングだよ! ・・・・『ゼロ』だけど。

 しかし佐藤健はどうしてこう毎年『電王』映画公開と被る時期に●の
映画に出てくるんだ? まぁ本人が意図的にやってる訳ぢゃないんだろう
けど。