なんかもう根本的な処が違う『PCV−1 余命85分』 

 まぁ、この「作品」だけ見てしまうと、ラストまで行って「酷ぇ・・」で終わって
しまうのですが。

 PCV−1 余命85分 

 ただ、これが「何処まで」かは別として現実の事件を基にしているということを
考えるとグググーッと感じ方が変わってくるというか、例えば劇中まったく具体的
な言葉による説明がない犯人側/被害者側の経済状況・格差みたいなものも気に
ならなくなるし・・・・いやでもよぉく思い返すとそういったモノを絵ヅラだけで
匂わそうとする部分は結構あるので、こりゃこの作品の監督、かなりの「技」を
使っているなぁ、と。
  映画の形式としてはそれこそ『ブレア・ウィッチ』とか『クローバーフィールド
で「見慣れた手法」ではあるので、見始めの頃は正直「なんだか今更なぁ」なのだけ
れど、犯人側から被害者側への視点移動とか、ジャングル(熱帯雨林?)内の移動まで
延々とこの手法で押し切っているのを見るとこの手法にはまだまだ出来ることがある
なぁと感心しました。
 全然頼りにならない癖にやけに偉そうで体面ばかり気にしている国家警察なんかも
この事件が起こった頃のこの国そのものを体現しているみたいで使い方が上手いし。

 見終わった後に300%ぐらい後味悪いんですがジワジワといろいろ考えさせてくる
作品ですた。