たまに古い映画が無性に見たくなる。しかもポーランド映画とか。

 新宿に『ごがくゆう』を見に行った帰りに某DVD
売場を物色していた時、以前に見てその禍々しさに
びっくりした『尼僧ヨアンナ』の監督の作品を発見して
・・・・というか気になって手に取ったら『尼僧ヨアンナ』
の監督作品だった・・・・無性に見たくなって、中古を
検索^^;; 先日やっと見た。

 イエジー・カヴァレロヴィッチ監督 『影』(1956)
 

 いやー、ぶっちゃけガチガチの社会主義プロパガンダ
ポーランド映画な訳ですが。
 しかしその物語の語り口・構成と画面構成・カメラワ
ークには凄まじいものがありました。『尼僧ヨアンナ』
の。シュールリアリズム絵画の中で禅問答をやってる
みたいな不可思議さとはまたちょっと違う、探偵小説的
不気味さを醸し出してしまっている。
 まぁ解説書に書いてあった通り、「監視社会、通報社
会が大切だ」ということの裏返しなんだろうけど、それ
が見事に逆にミステリとして面白くなっちゃってる。ま
ぁ偶然の一致が在り過ぎな物語展開ではあるのだけれど
^^;;;
 冒頭の長廻しからの意外な視点変化から始まって、街
中での大勢のエキストラを使ったシーン、追跡劇と大技
な絵作りが満載。こりゃ同監督の『夜行列車』も見なき
ゃ。