見たいのはモちょっと違う部分だったかも。


 ホドロフスキーのDUNE

 まぁ、巧くまとまってたなぁ、という感想。ちょっとシャレオツに
映画を語りたい人とか、あたくしサブカルとかアートをたしなんでま
すみたいな女性には受けるんだろうなぁ、この「作品」。しかし、
例えばこの騒動の当時の熱量を放っていたホドロフスキーには自分は
絶対に会いたくないと思うし(まぁそもそも声かけられないけど)。ただ
ちょっと気になったのは、ホドロフスキーでの企画がポシャった時、
セットが作られ始めていたという話。実際にはそこそこの量の金が動き
始めて位置という事だ。何処から出た金だったのだろうか? ヨーロッ
パで大ヒットしたという『ホーリーマウンテン』の儲けか? フランス
人のプロデューサーはその金額を回収できたのか? で、なんでリンチ版
が出来上がってしまったのか? なんでホドロフスキーと仏人Pはその後
「別の道」を行く事になったのか? まぁ今作がきっかけで一緒に新作が
作れてよかったとは思うけれども。確かにこの映画、創造性とかクリエイ
ターの生き様の話としてはすごいと思うのだけれど、この騒動の一方の
面しか語っていないような気がしてしまった。作品内でホドロフスキー
熱心に映画は芸術である(それだけである)、世の中を変える預言であると
言うのだけれど、「それだけ」ではなかった所がこの騒動の根源的な興味
深さ、本質なのではないかと勝手に妄想してしまったりした。まぁその辺り
まで踏み込んで映画を作ろうとしたりインタヴューしたりしたらボコボコ
にシバかれそうなきもするけれども。
 ホドちゃんの映画は基本的に好きである。